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  • 2018/07/25【愛媛】豪雨災害支援チャンネル

    番組を聴く 一時停止

    報道特別番組
    豪雨災害支援チャンネル





    第3回目は
    実際に被災地の現場で息の永い
    復興ボランティア活動を実践しておられる方の
    生の声をお届けしたいと思います。

    愛媛県の西予市野村町のボランティアセンターを通じて
    長期間の復興ボランティアを実践しておられる
    看護師の福山 優太さんにお話を伺いました。

    福山さんは東京にお住まいの方なのですが
    大洲市出身ということで、
    出身地である愛媛県のために
    長期休暇を取得して復興ボランティアにお越し頂いています。

    看護師という視点でのボランティア活動は
    他のボランティアの方々にとっても非常に有益であることはもちろん、
    同じく大洲市出身の吉本芸人コンビ「バンビーノ」さんとタイアップして
    みのあるボランティア活動も実践しておられます。

    被災地のボランティアセンターが
    各地から集まってくる復興ボランティアの人達に
    何を求め、何に困っているのか、
    現場の声をお届けしたいと思います。

    【被災地は何を必要としているのか?】
     

     

    現在、愛媛の被災地では、
    西予市を中心に水道も復旧しつつあり、
    物資も続々と届いているため、
    現時点においては水や食料はこれ以上必要ありません。
    むしろ今後は物資を送られても、
    大量に余って処分に困る上、
    届いた物資の仕分け作業に人手が取られるため、
    送られるとかえって迷惑となるので、
    物資を送るのはご遠慮ください。

    では、現地は何を必要としているのか?
    それはズバリ「人手」と「お金」です。
    山積みにされた災害ゴミや汚泥を撤去し、
    運搬する人手や車がとにかく不足しています。
    復興しようにも、まず災害ゴミや汚泥を撤去しないと
    何も始まりません。
    被災地のために何かしたいと考えておられる方は、
    又は現地に行けない人は、お金を募金してください。
    物流は復旧してるので、被災者はお金があれば必要なものを買うことが出来ます。
    逆に、前記の通り、
    必要のない物資を送られると、
    それの仕分けや処分に人手を取られて迷惑です。
    中にはポンコツの物資(汚い衣類や使い道のない道具等々)を
    送り付けてくる人もいます。
    自分に必要のない物は、
    被災地ではもっと必要ありません。
    ゴミを送らないでください。

    千羽鶴も必要ありません。
    千羽鶴を送り付ける人に対し、
    「被災者にとってはただのゴミになるから、そんな物は送るな」
    とネットに投稿した被災者のことを、
    「ゴミとは何だ!送った人の気持ちも考えろ!」
    などと批判する声もありますが、
    一番に考えなければならないのは
    被災者の気持ちです。
    善意を押し付ける人の気持ちより、
    被災者の気持ちを優先すべきなのは当然です。
    どうしても千羽鶴を送りたい人は、
    千円札か一万円札で鶴を折って送ってください。
    嫌ならやめてください。

    【現地で何をすれば良いのか?】
    前記の通り、被災地では、
    災害ゴミや汚泥の撤去が急務です。
    ぜひ現地に復興ボランティアとしてお越しください。
    ただ、闇雲に行かれると、これまた迷惑となります。
    まずは行先を決め、現地の自治体のHPを見て、
    ボランティアセンター(通称・ボラセン)の
    サイトをご確認ください。
    ボラセンの注意書きをよく読んで、
    十分な準備をしてから向かってください。
    ボランティアの受付時間は決まっています。
    受付スタッフも忙しいので、
    24時間体制で受け付けることは出来ません。
    必ず受付時間内にお越しください。

    ボラセンで受付をしたら、
    どこで何をしてもらうかをボラセンが決めて、
    そこに派遣してくれます。
    場所によってはバスで移動することになります。
    なので、出来るだけ荷物はコンパクトにまとめてください。
    ドリンクや氷を入れた大きなクーラーボックス等は
    邪魔になるし、運んでもらえません。

    【必要な準備】
    被災者のためにボランティア活動に行って、
    自分が被災したのでは本末転倒です。
    そういう人は逆に迷惑になるので、
    行かないでください。
    熱中症や怪我の対策は十分に行なってから、
    しっかりとした準備をして向かってください。
    装備(弁当やドリンクを含む)は、
    出発前に準備してください。
    被災地やその近くで購入しようなどと考えないでください。
    現地の人が購入できなくなるので、
    完全に復旧するまでは、
    事前に準備を済ませてから行ってください。

    【服装や装備】
    ↓↓画像をご参照ください。


    ① ヘルメット又は帽子
    怪我をしたくなければヘルメットを着用してください。
    もちろん事前に自分で用意してください。
    友人のT子さんは建物の上からゴミや汚水が降って来て、
    ヘルメットのお陰で助かったと言ってました。
    どうしても準備できない人は、せめて帽子をかぶってください。
    なお、頭にタオルを巻いてからヘルメットをかぶることを
    お勧めします(額から汗が流れてきて目に入ります)。
    ② 直射日光から首筋を守る布
    熱中症対策のために、首筋を覆う布のついた帽子を
    使用されることをお勧めします。
    ヘルメットには布を付けることをお勧めします(専用品も売っています)。
    ③ 防塵マスク
    現地では連日の酷暑で乾いた汚泥の土埃や
    災害ゴミの粉塵が風で舞っています。
    身体に悪影響が出るので、防塵マスクをご用意ください。
    最低でもマスクは着用してください。
    汚泥は匂いもあるので、その対策にもなります。
    ④ 首筋シート
    熱中症対策には首筋を濡れたタオルで巻くのが効果的です
    ホームセンターやドラッグストアでは
    専用品も売っています。これは非常に効果的です。
    ⑤ 長袖シャツ
    いくら暑いとはいえ、半袖は絶対にダメです。
    危険ですし、直射日光が当たると熱中症になります。
    短パンも絶対にダメです。
    ⑥ ゴム手袋
    「汚泥」の名の通り、泥は汚れており、雑菌の宝庫です。
    手の甲が布になっているグローブを使っている人もいましたが、
    汚水が染み込んで手が汚れてしまい、
    ドリンクを飲むのにも悪影響が出ていました。
    汚泥の匂い(ドブのような匂い)も手に付きます。
    全面ゴム製の手袋をお勧めします。
    ⑦ 長靴
    絶対に必要です。
    スニーカーの人は悲惨な目に遭っていました。
    私も最初はゴアテックス製の防水トレッキングシューズや
    サバゲーブーツを使用しようかと思いましたが、
    膝下までの長さの長靴でないと
    汚水が中に入ってしまいます。
    また、下手に高価な物を使用すると
    泥で汚れてエライ目に遭うので、
    お勧めできません(あなたがお金持ちなら良いですが)。
    なお、釘を踏み抜いて怪我をする人もいるので、
    釘の踏み抜き防止インソールを
    ホームセンターで購入することをお勧めします。

    ゴーグル又は防塵メガネ
    現地では連日の酷暑で乾いた汚泥の土埃や
    災害ゴミの粉塵が風で舞っています。
    それらが目に入るので、ゴーグルや防塵メガネは必須です
    私はオークリーのサングラスを使用しましたが、
    サングラスでも十分でした。​



    ⑧ 保冷ケース
    ペットボトル用の保冷ケースは必須です。
    ペットボトルのままだと、酷暑ですぐぬるくなります。
    100均で売ってます。
    ⑨ ウエストポーチ
    災害ドロボー対策に、貴重品は身に付けるべきです。
    熱中症対策の塩タブレット等もすぐに摂取できるよう、
    ポーチの外ポケットに入れておきましょう。​

    【どこへ行くべきか】
    ご自分にご縁のある地域に向かってください。
    その方が気合いと思い入れを込められるので、
    作業もはかどることでしょう。
    特にご縁が無ければ、被災地の各自治体のHPを見て、
    人手を必要としている地域に向かってください。
    PRINCEは西予市野村町に向かいました。
    野村町にはとてもご縁があるからです。
    野村地域自治振興協議会は、
    町興しの一環としてサバゲーを主催しており、
    team PRINCEも何度か参戦させて頂いたため、
    それをキッカケに現地の方と
    仲良く交流させて頂いてきました。
    そのご縁で私もイベント講師として招かれたこともありました。
    その野村町の一大事に駆けつけない訳にはいきません。
    なお、野村町サバゲーの打ち上げや
    私がイベント講師として招かれた
    野村町の「乙亥(おとい)会館」も
    壊滅的な被害を受けたのですが、
    今回、PRINCEスタッフがボラセンから派遣されたのは、
    まさかの乙亥会館!
    しかも、サバゲーの打ち上げ会場や
    私がイベント講師として招かれた会場の部屋だったのです!
    これは本当に凄い偶然でした!
    思い入れのある場所に派遣され、
    我々は様々な想いを胸に働きました。
    ついついシャカリキになって働いてしまいますが、
    熱中症対策のため、
    細めに休憩と水分を取りながら作業をしないと、
    倒れたら大変な迷惑をかけてしまいます。
    実際に熱中症で倒れるボランティアが後を絶ちません。
    自分が誰のために何をしに行っているのか、
    十分に自覚して行動しましょう。

    私は東日本大震災では人命救助活動を行いましたが、
    今回の西日本豪雨の時は、私は東京にいたため、
    愛媛に帰る手段がなく(飛行機も鉄道も高速道路も全て封鎖)、
    復興ボランティアに駆けつけるのがやっとでした。今後も被災地の復興のために、
    そして野村町の仲間達のために、
    被災地支援を継続していきますので、
    皆さんも息の長いご支援、ご協力をお願い致しますm(__)m


    ゲスト名 看護師・福山 優太さん
    パーソナリティ ホンマルラジオ 仙波王仁
    公開日 2018/07/25
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